令和5年度調査・評価事業-調査概要
調査・評価事業者である、株式会社ニッセイ基礎研究所は、良質住宅ストック形成のための市場環境整備促進事業の「仕組みの開発・周知・性能維持向上事業」の各取組等を踏まえ、住宅ストックの維持向上・評価・流通・金融等の一体的な仕組みの調査・普及等に係る次の総合的な検討を行いました。
令和5年度は、主に次の事業を実施しました。
令和4年度調査・評価事業-調査概要
令和3年度調査・評価事業-調査概要
令和2年度総合的検討事業-調査概要
令和元年度総合的検討事業-調査概要
令和5年度調査・評価事業
(2)ヒアリング等による横断的な調査分析・検討の実施
(3)各協議会等の提出する仕組の完成報告書等の整理分析
3|情報提供と相談対応
(1)各協議会等の仕組み等の開発状況等の進捗管理、助言
(2)事業成果の取りまとめ及び周知・普及
図表1 実施経過
令和3年度調査・評価事業-調査概要
令和2年度総合的検討事業-調査概要
令和元年度総合的検討事業-調査概要
令和5年度調査・評価事業
1|進捗状況の把握
(1)評価委員会資料作成
- 2023年4月26日(水)評価委員会の開催に合わせて、各団体提出の提案書の概要一覧を示した資料、団体毎過年度の実績と進捗評価を示した資料、応募団体に対するヒアリング結果をまとめた資料を作成し、評価の参考資料として委員に配布した。
- 年度末に、金融モデル事業の意見交換会、成果報告会の資料作成、評価委員への今年度成果説明資料の作成を行った。
- また、調査・評価事業者として、今後の事業のフォローアップ等について報告を行った。
(2)ヒアリング等による横断的な調査分析・検討の実施
①応募団体ヒアリングの実施
- 令和5年度応募団体についてヒアリングを行い、提案内容を詳しく把握して、評価委員会資料に反映させた。
②採択団体ヒアリングの実施・意見交換会の開催
- 採択団体に対し、中間報告提出後と事業報告書提出後においてヒアリングを実施し、進捗状況について詳細の把握を行い、必要に応じて助言等を実施した。
- 金融モデルについて、取組内容に類似点のある4団体で意見交換会を実施し、進捗状況を把握するとともに、各団体間の連携を促進し、取組の実現可能性を向上した。
③現地調査
- 昨年度完成した仕組みを実際の物件に適用して検証を行った事例2棟について、施工現場を視察すると共に関係者へのヒアリングを行って、開発した仕組みの有用性を確認した。
- 特に普及効果の高い仕組みとして、賃貸住宅の断熱改修の仕組みの普及方策について、同様な仕組みを開発した団体との意見交換や、断熱改修について独自の制度を設けた自治体関係者などにヒアリングや現地調査を実施した。
④事業成果ヒアリングの実施・成果報告会の開催
- 中間時点で、各団体の取組み状況及び課題等を把握するため、ヒアリングを実施した。
- 事業完了時点で、仕組の完成状況についてヒアリングを実施し、今年度の取組成果を確認した。
- 金融モデルについて、成果報告会を開催し、今年度の取組成果を団体間の共有も実現できた。
(3)各協議会等の提出する仕組の完成報告書等の整理分析
①中間報告の確認
- 中間報告書の様式を作成し、2023年度に良質住宅ストック形成のための市場環境整備促進事業で新たに採択され交付決定を受けた団体を対象に、中間報告書の提出を求めた。提出された中間報告書の内容を確認し、必要に応じて団体に問合せ等を行い、開発の経過を確認した。
②事業報告書の確認
- 年度末時点で、仕組の完成報告書を提出した団体以外すべてに対し、事業報告書の提出を求めて、進捗状況を把握した。
③仕組みの完成報告書の確認
- 仕組みを開発完了した団体が提出する、仕組みの完成報告書の内容確認、分析を行い、必要に応じて提出団体への問い合わせ、確認事項の指摘を行った。
④事業進捗管理方策の検討
- 団体から随時進捗状況を報告してもらい、同時に必要に応じて問合せできるようGoogleフォームを作成し、活用してもらった。
2|事例分析
(1)住宅ストックの維持向上に繋がる先進事例の収集分析
- 民間事業者の、住宅ストックの維持向上に繋がる先進的な取り組み事例について収集し、分類して展開の可能性を分析した。
(2)先導型事業、普及型事業、金融モデル事業の分析(取り組み項目毎の課題と今後の方向性)
- 2023年度良質住宅ストック形成のための市場環境整備促進事業で採択した事業について、採択団体ヒアリング、仕組の完成報告書、事業報告書の分析を通じて、先導型事業、普及型事業のそれぞれについて、仕組みの内容や実施体制、普及方法等を取り組み項目毎に把握し、どのような先導性、普及可能性が認められるのか分析した。金融モデル事業について、新たな金融手法の開発における課題を分析した。
(3)新たな金融の仕組みの検討
- 令和4年度までの、性能維持向上の促進に係る課題や新たな金融の仕組みの検討を踏まえ、特に既存住宅について、良質化と維持保全の継続実施を促すと共に、所有している世帯が居住しなくなる(空き家になる)前に円滑な活用を促すための課題や方向性について、特に新たな金融の仕組み活用の可能性について分析を行った。検討の中で、保証会社へのヒアリングを行った。
3|情報提供と相談対応
(1)各協議会等の仕組み等の開発状況等の進捗管理、助言
①進捗状況管理データベース管理運用
- 令和4年度に構築した進捗状況管理データベースについて、仕組みを完成したすべての団体の情報を組み込んだ。あわせてすべての採択団体について、各団体の提案書提出、中間報告提出、完成報告書、事業報告書の提出資料等を再整理し、団体別に抽出し閲覧できる機能を設けた。
②問い合わせ・助言対応
- 団体からの問い合わせには専用ウェブサイトの問い合わせフォーム、本事業専用メールアドレスにて随時受け付け対応した。
- 今年度、専用ウェブサイトを通じた一般からの問い合わせ等は無かった。
(2)事業成果の取りまとめ及び周知・普及
①来年度事業のプロモーション
- 事例収集の過程で、他の団体と比較して特に成功している取り組みや、他の地域や業種にも適用可能なノウハウを持つ団体を見つけ出し、優れた普及性を持つと考えられる団体に対してヒアリングを実施した。
②取組事例集の作成
- 仕組みを新たに完成させた団体の事例、新たに性能維持向上を実施した団体の事例集制作を継続し、来年度にウェブサイトに追加する予定。
③専用ウェブサイトの更新と運営
- 採択団体の紹介ページについて、引き続き新たにウェブサイトを立ち上げた団体などの情報掲載を進めて充実させた。合わせて、一般消費者も確認できるように運用する。また、進捗状況管理データベースを基に、採択団体専用ページの中に、完成した仕組みの検索機能を設けるよう検討した。
4|実施経過
次表に実施経過を示す。図表1 実施経過
事業項目 | 実施期間 | |
1|取組状況の把握 | ||
(1)評価委員会資料作成 | 2023年4月17日(月)~2023年4月26日(水) | |
(2)ヒアリング等による横断的な調査分析・検討の実施 | ||
①応募団体ヒアリングの実施 | 2023年4月5日(火)~2023年4月19日(水) | |
②採択団体ヒアリングの実施・ 意見交換会の開催 |
2023年6月21日(水)~2023年9月13日(水) 2023年11月22日(水) |
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③現地調査 | 2023年11月30日(木)~2024年2月15日(木) | |
④事業成果ヒアリングの実施・ 成果報告会の開催 |
2023年11月22日(水)~2024年2月29日(木) 2024年2月19日(月)~2024年2月20日(火) |
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(3)各協議会等の提出する仕組の完成報告書の整理分析 | ||
①中間報告の確認 | 2023年10月10日(火)~2023年11月14日(火) | |
②事業報告書の確認 | 2024年2月9日(金)~2024年2月29日(木) | |
③仕組みの完成報告書の確認 | 2023年7月11日(木)~2024年2月29日(木) | |
④事業進捗管理方策の検討 | 2023年6月7日(金)~2023年8月22日(木) | |
2|事例分析 | ||
(1)住宅ストックの維持向上に繋がる先進事例の収集分析 | 2023年5月13日(水)~2023年7月12日(金) | |
(2)先導型事業、普及型事業、金融モデル事業の分析 | 2023年8月19日(月)~2024年3月15日(金) | |
(3)新たな金融の仕組みの検討 | 2023年10月21日(月)~2023年11月22日(金) | |
3|情報提供と相談対応 | ||
(1)各協議会等の仕組み等の開発状況等の進捗管理、助言 | 2023年3月22日(水)~2024年3月29日(金) | |
①進捗状況管理データベース管理運用 | 2023年3月22日(水)~2024年3月29日(金) | |
②問い合わせ・助言対応 | 2023年3月22日(水)~2024年3月29日(金) | |
(2)事業成果の取りまとめ及び周知・普及 | ||
①来年度事業のプロモーション | 2023年7月21日(金)~2024年2月5日(月) | |
②取組事例集の作成 | 2023年11月27日(月)~2024年3月29日(金) | |
③専用ウェブサイトの更新と運営 | 2023年3月22日(水)~2024年3月29日(金) | |
報告書とりまとめ | 2024年2月20日(火)2024年3月29日(金) |